知っておくべき顧客心理「人は○○しない」
前回ご紹介したのは、「失敗しない広告宣伝」についてのテーマでした。
今回は「知っておくべきお客様の心理」に関してお伝えしようと思います。
お客様の心理とは?
クチコミを起こす方法、広告宣伝で失敗しない方法と今までご紹介してきましたが、こうしたポイントを押さえる上で、常に念頭に置いておかなければならないことがあります。
それは「お客様の心理」です。
すでに獲得した既存客であれ、今から開拓したい新規客の市場であれ、お客様にはあなたのサービスや商品を選ぶ理由があります。
理由とは動機です。
「買いたい」と思う動機です。
どんなサービスでも商品でも、選んでもらえなければ意味がありません。
選んでもらうことで、初めて顧客獲得に繋がります。
ただ「いい商品なんだけどな」と売り手が思っていたところで仕方がないのです。
せっかくあなたが作った商品を、選ばれないまま倉庫の在庫にはしたくありませんよね?
こんなサービスを提供したいのに、申込者がいない、、、
そんなことになったら困りますよね。
顧客を獲得しなければ、ビジネスにはつながりません。
そのためにはまず商品を選んでもらう必要があります。
今まで様々なポイントをご紹介してきました。
クチコミを起こすため、より集客力の高い広告を作るため、あるいはUSP(独自の売り)を考えるため。
でも、すべてにおいて意識するべきことは「お客様の視点に立つこと」。
つい売り手としての視点から、様々な戦略やノウハウを考えがちですよね、、、
でも一番考えておく必要があるのは、その商品を選ぶのは「お客様」だということです。
お客様の視点に立って考えることができれば、新規客に対しても、そして既存客に対しても適当な商品の提供が出来ます。
今回はそんなお客様の心理について、最も知っておかなければならないポイントをご紹介します。
人は冒険したがらない
ズバリ
「人は冒険しない」
ということ。
すなわち「お客様は冒険をしたがらない」ということです。
たとえば、職場近くに行きつけの食堂があれば、ほかのレストランやうどん屋まで足を伸ばしてみようとは思いづらいですよね?
そこそこおいしいイタリアンのお店を知っているから、別のイタリア料理店を開拓しなくてもまあいいか、、、
とか考えますよね。
だって別のお店に行って「なんだ、いつもの店の方が旨いじゃん」となったら、ガッカリしますから。
つまり冒険したくないわけです。
人間は出来る限り「失敗」せず、堅実な選択をしようとします。
おいおい、それじゃ新規客を獲得できないじゃないか、、、
と思われた方もいるかもしれません。
でも本当にお伝えしたいのは、「新規客を獲得するのが難しい」という事実ではないのです。
新規客を獲得するには、既存客にリピートしてもらうより何倍も労力がかかります。
はっきりいって、難易度が高いことです。
だからこそ、僕が言いたいのは「既存客こそ大事にするべきだ」ということなんです。
こちらの動画でもお話ししていますので、興味のある方はご覧ください。
既存顧客がいることで安定する
もちろん新規顧客の獲得がなければ、既存客のリピートにはつながりません。
ですが、新規客を獲得することばかりを意識して、次の見込み客に目がいってしまっては、ただ「商品を売って終わり」になってしまいます。
せっかく新規客を獲得しても、「やっぱりほかの店の方がよかった」と思われてしまったらリピートには繋がりません。
新規客の獲得とは、ただ「商品を売った」だけで終わるのではありません。
むしろ、「商品が売れたときからお客様との関係が始まる」のです!
そもそも何故新規客を獲得したいのか?
新規客の中から、今後ずっとあなたの商品を買ってくれるリピーターを獲得したいからですよね?
あなたの商品を買い続けてくれるリピーターがいるからこそ、堅実に利益を上げることが出来るわけですから。
「人は冒険しない」のです。
つまり一度リピーターになってくれたら、今後もずっと既存客として選び続けてくれるということです。
たとえばこれは自分の例ですが、京都に行くたびに足を運んでしまう行きつけの安くておいしいうどん屋さんがあるんです。
(特に「中華そば」が絶品なんです)
京都には中華料理屋やラーメン屋が多くて激戦区なのですが、そこの中華そばの味が忘れられずに、他の店ではなくいつも同じお店に通ってしまいます。
他のお店に行ってもし「イマイチだったな……」とガッカリするより、同じ店の食べ慣れたラーメンを選んでしまう。
冒険を避けてしまっているんですよね。
でも逆に言えば、この心理を利用することもできるわけです。
獲得した新規客がリピーターとなってくれれば、「冒険しない」心理から顧客として定着してくれる仕組みができます。
そしてリピーターや既存客が増えれば、クチコミが広がり、さらに新たな顧客獲得の糸口になっていくのです。
このシンプルな「人は冒険しない」という心理を、あなたは意識していますか?
今まで新規客の獲得ばかりに目がいって、ついついリピートしてくれる既存客をなおざりにしてはいませんでしたか?
せっかくあなたの商品を選んでくれているのに、ただ商品を売るだけで終わっていませんか?
確かに人は冒険しません。
新しいお店に足を運ぶことは、今まで通っていたお店に行くよりもずっと少ないし、ハードルも高く感じるものです。
ですが友人や知人から、「あのお店の○○がおススメだよ」「あそこのサービスはとてもいいよ」と言われたら、別のお店に行ってしまうかもしれません。
そしてあなたの提供するサービスよりもいいと思えば、他の店のリピーターとして大切な顧客が流出していくことになるのです。
リピーターをより手厚くフォローする
どうですか?
あなたは既存客を大事に出来ていますか?
ただ商品を売って終わりだと思ってはいませんでしたか?
本当は既存客にこそ手厚いフォローやサービスが必要なんです。
彼らによりよいサービスを提供することで、より「冒険しにくくなる」ようにする。
先ほど挙げた京都のうどん屋の話に戻ると、店主が腰の曲がったおばあちゃんなのですが、行くたびに笑顔で中華そばをテーブルまで運んできてくれます。
お勘定の時も、いつも笑顔でお礼を言ってくれます。
だからこそ、また今度京都に来た時も「この店に来よう」と思うんですよね。
もしこれが愛想のない接客だったりしたら、さすがに行きつけのお店にはならなかったでしょう。
「他のお店に行くんだったらこのお店に行ったほうが満足の行くサービスが受けられる」
そう思ってもらえば、よりお客さんは「冒険」をしなくなります。
すなわち、ずっとあなたの提供する商品のリピーターでいてくれるようになります。
もしもあなたが、この「冒険をしない」お客さんの心理を念頭に置かず、既存客を重視していなかったとしたら、、、
まさに
「釣った魚に餌をやらない」
のと同じ状態なんです。
はっきりいってかなり危険です。
あなただっていくら行きつけの美容室があっても、ほかの美容室の方がいいサービスが受けられると聞いたら移ってみようと思うはずです。
車の販売店だって、別のディーラーの方が親身に対応してくれて、おまけにアフターフォローも充実していたら、そちらを選びますよね?
特に自動車は高額な買い物ですから、アフターサービスがしっかりしていれば次も同じディーラーで買おうと考えます。
「人は冒険しない」
というキーワードには、これだけの意味が含まれているんです。
最も重要なことは、「冒険しない」からこそ既存客を大事にするべきだということ。
リピーターをより手厚くフォローして、充実したサービスを提供することで、さらに「冒険したくなくなる」ようにする。
そして定着した既存客、リピーターがあなたのサービスに満足すれば、さらに他の人たちにオススメしてくれて、クチコミを広げてくれます。
クチコミを起こす方法は、以前のブログでもご紹介しましたよね。
新規客にクチコミを広げてもらうより、既存顧客に広げてもらうほうが拡散範囲も広いです。
そしてリピーターのクチコミなら、「オススメしたくなるほど」いいサービスが受けられるのだと思ってもらえます。
新規客を獲得するためにも、今あなたの商品をリピートしてくれている既存客を大事にしなければいけないんです!
既存客のクチコミも集客経路
既存客のクチコミも、広告宣伝と同じ集客経路の一つです。
ましてや既存客の方々は、すでにあなたの商品のリピーターでもあるんです。
彼らをおざなりにしていては、せっかく新たなお客さんを呼んできてくれる集客経路の一つを自らダメにしているのと同じことです。
「最近なんかイマイチだし、もっといいお店があるかも……」
なんて思われたら、、、
貴重な既存客がいなくなるどころか、彼らが呼び込んでくれるかもしれなかった新規客、そして「冒険しない」でリピーターになってくれたかもしれない「未来の既存客」をみすみす手放しているのと同じです。
まとめ
どうですか?
「人は冒険しない」
そんなお客さんの心理を理解して、新たなリピーター獲得に生かさなければもったいないですよね?
もしあなたが今以上に良いサービスを提供することが出来れば、
リピーターは満足して「冒険せず」買い続けてくれますし、さらには他の人にクチコミで勧めてくれて新たな見込み客、そして将来的なリピーターを確保することにも繋がります。
「冒険しない」からこそ既存客を大事にすることで、自然と集客できる仕組みが出来上がっていくんです。
この顧客心理を念頭に置いて、既存顧客を大切にしていきましょう!
それでは次回のブログをお楽しみに!