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消費者心理を活かした価格設定の方法とコツとは?

 2020/05/01 マーケティング
この記事は約 11 分で読めます。


 

 

皆さんは商品を販売するときどのような基準で値段を付けますか?

 

原価から考えてみて大体この値段が妥当だろうという値段で販売しますか?

それとも安さを売りにして値段を安く設定しますか?

もしくは競合と比べて安くすることでお客様に買ってもらう狙いでしょうか?

そもそもうちの商品は品質が良いから、と高い値段でも売れるという方もいるかもしれませんね。

 

どれも考え方としては悪くないでしょう。

だからと言ってむやみやたらに価格を付けていてはお客様に買ってもらうことは難しいです。

ですからきちんとした価格を付けていかなければなりません。

 

そこで今回は消費者心理を活かした価格設定の方法とコツを紹介します。

 

価格設定が大切なワケ

価格設定(プライシング)とはマーケティングにおいて極めて重要なものです。

マーケティングミックス(4P)の中にも入っています。

4Pとは

Price(価格)

Place(流通)

Product(製品)

Promotion(広告・宣伝)

これらの「4つのP」の事です。

ここに入っているくらいマーケティングにおいて重要な役割を担っているのです。

特にこの金額面については売り上げを伸ばしたり競合企業への対応、さらに価格の安定化など様々な役割を持っています。

 

設定をするにあたって高くするか、安くするかということは

会社を経営していく中でかなり重要な問題になってくるのです。

 

価格設定の基本は最低限な価格と最高の価格の間に設定するのです。

そのまま、競合との性能や機能の違いなどを考えながら設定をしていきます。

 

これらは会社の利益を生み出すのためにとても大切なことなのです。

この金額によって明暗が分かれることも少なくありません。

 

お客様にとっては商品やサービス金額こそが買うかどうかを判断する基準になります。

ただ低すぎても高すぎてもお客様はあなたの商品を買ってくれません。

高すぎる場合については理由がわかると思います。

しかし反対に低すぎてもいけないのです。

 

なぜなら安すぎると今度は信頼に欠けてしまうからです。

たぶんあなた自身も商品の価値に比べて値段が安かったら

「本当にこれでいいの?」「これで大丈夫なの?」

と少し疑ってしまいませんか?

もちろんお客様も同じです。

 

ですから高すぎず・安すぎず、でもお客様が不安を持たないような

価格の設定をしなければなりません。

 

 

また、京セラ・第二電電(現・KDDI)創業者の稲盛和夫さんも

「値決めは経営である」

とおっしゃっています。

いかにお客様が満足してくれる値段であるか。

そしてお客様だけではなく、自分たちも満足できる値段でなければなりません。

 

いくら安く売ってお客様に満足してもらっても、自分たちを苦しめていては意味がないのです。

今は良くても、いつかは経営が傾いてしまう可能性もないとは言い切れませんよね。

それでお客様に商品を提供できないのであれば、本末転倒になってしまいます。

ですからお客様も私たち自身も満足できる値段をつけられてこそ、経営上手になるのです。

 

そういったwin-winの関係を築くためには、値決めを慎重に行っていかなければなりません。

 

 

ですがどのくらいの値段が妥当かなんてわからないですよね。

そこでお客様の心理を理解しておく必要があるのです。

 

顧客の心理を活かす理由

上記ではむやみやたらに価格を付けたらお客様に買ってもらうことは難しいと書きました。

それはなぜでしょうか?

ずばりお客様が商品を買いたいと思う値段が決まっているためです。

お客様は心理的に買うべきか買わないべきかを判断しています。

そのため品質的には変わらないのに、高い方を方選ぶ場合もあるのです。

利益を出したいなら、もちろん高いほうを買って欲しいのが企業側の心理ですよね。

 

だからこそお客様の心理を活かさなければならないのです。

もちろん商品を魅力的に見せることも大切ですが、価格も魅力的に見えなくてはいけないということも覚えておいてください。

そのためにはやはり価格設定でも顧客の心理を活かすことがコツなのです。

どの位の値段なら買いたいと思うのでしょうか。

あなたならどう言った金額の場合に商品を買う決断をしますか?

そういったことも少し頭に入れつつ価格の決め方を探っていきましょう。

 

 

心理を利用した価格の決め方

安く見える価格設定

あなたなら価格はいくらに設定しますか?

 

商品を買うときにあなたはよくこんな数字を目にしませんか?

「イチキュッパ(1980円)」「二―キュッパ(2980円)」

なぜこのような数字をよく見かけるのでしょうか。

 

例えば20000円と19800円という数字が並んでいたとします。

パッと見どちらが安そうに見えますか?

この場合多くの人が後者を選びます。

それはいったいなぜなのでしょうか?

 

実は人はざっくりとしか数字を見ていないのです。

これは脳科学的にも言われていることなんですね。

イチキュッパだと「2万円より安い、1万円台だ!」となることが

脳科学的に言われているのです。

 

ですのでいくら性能が良くて20000円でも、あまり性能のよくない19800円のほうが売れてしまうわけです。

だからこそ商品ではよく9800円など100円、200円安い値段が設定されているのです。

 

 

 

信憑性を与える方法

実は人間はキリの良い数字は嫌う傾向があります。

ピッタリな数字はどこかあやふやになってしまうのです。

価格ではイメージしにくいのでパーセンテージで考えてみましょう。

 

例えば「支持率100%」と言われるのと、「支持率98%」と言われるのではどちらが信用できるでしょうか?

たぶん多くの人が98%の方を信用すると思います。

支持率100%と言われるとどこか胡散臭く感じますよね。

本当にそうなの?と疑いたくなってしまいます。

 

数字は細かくつけることがコツです。

さらに細かく言うと98%でつけるより、98.2%でつける方がより効果が表れます。

この方が人は信じてくれるのです。

これは価格にも同じことが言えます。

15000円より14800円や15800円、15200円などキリの良い数字でなければいいです。

これらの方が正当な価格だと脳が判断します。

 

細かい数字を付けた方が適正な数字だと勝手に思ってしまうのです。

14820円だとちゃんと決めている感じがしますよね。

人はその価格にちゃんと価値があるのかを疑っています。

ですが価格を細かく決めてあげることによって、脳科学的に少し騙されているのです。

ただこれをあまり悪用するべきではないので、使うのはほどほどにしましょう。

 

大事なことは価格を付けるときやデータを出すときはちゃんと調べたものや細かい数字を出すことです。

パーセンテージなら98.25などの数字をだせば、なぜか信用できるのです。

出来ればピッタリな数字ではなく、少し値下げるか値上げるかにしましょう。

きちんとした数字に設定しすぎないことがコツです。

あくまで「ちゃんとデータを取って出てきた数字なんだ」と思ってもらうためにもできるだけ細かい数字まで入れるようにしましょう。

 

ただパーセンテージの場合においてあまりにも細かすぎるのは、かえって信憑性より怪しさが勝ってしまうこともあるので気を付けましょう。

 

フレーミング効果

フレーミング効果とは同じもののことを言っているのに、表現の仕方によって捉えられ方が変わるという方法です。

 

例えばペットボトルにオレンジジュースが入っていたとします。

Aは1000㎖

Bは1ℓ

だと言われたらどちらが多いですか?

もちろんどちらも同じ量なのですが、なぜかAの方が多そうに見えますよね。

これらのようにものは変わらないのに、表現の仕方が違うだけで相手の受け取り方が変わるのです。

 

また、売りたいものの値段を選択肢の真ん中に持ってくるという方法もあります。

例えば

Aは品質は少し欠けるけど安い商品

Bは品質は良いけど高い商品

とあったとします。

あなたならどちらを選びますか?

少々迷ってしまいますよね。

 

ですが間に1つ入れてみるとどうでしょう?

Aは品質は少し欠けるけど安い商品

Bは品質も値段もそこそこな商品

Cは品質は良いけど高い商品

きっと大多数の人がBを選ぶのではないでしょうか?

 

価値的にはどれも変わりはないのです。

しかし人間とは優柔不断な生き物なので、その間を選びがちになります。

お客様への選択肢をはっきり2つに絞るのではなく、あえて3つにしてあげましょう。

 

そしてあなたの本当に売りたい商品を真ん中に持ってくるのです。

そうすればあなたの商品が魅力的に見えます。

 

 

セットでの販売

皆さんは外でご飯を食べに行くことはありますか?

そこでご飯を食べたときにセットでの販売を見かけたことがあると思います。

それも実は戦略の一つだったのです。

これらは「抱き合わせ価格」と呼ばれ、単品の商品にプラスの商品をつけてセットで販売する方法です。

ただ単品で販売するのではなくセットで販売することによって、お得な商品に見えるのです。

 

安く販売しているため一見お店側が損しているように見えるかもしれませんが、セットとして付けられている商品は比較的に原価が低いのです。

ですから単品で販売するのではなく、セットで販売することがコツです。

 

 

均一で販売

価格をすべて統一して販売する方法です。

1番最初に浮かぶのはやはり100円均一、いわゆる100円ショップですよね。

すべて100円というわかりやすい値段で販売されています。

大量に商品を仕入れて販売しているため、この値段が実現しているのです。

 

普通に考えればかなりお得な金額ですよね。

ですから本来買う予定のなかったものまで買ってしまうのです。

 

皆さんもそういった経験はありませんか?

自分が求めていた商品の他にも魅力的な商品を見つけて「100円だから」と思わず買ってしまったものもあると思います。

その値段であるが故に、たくさんの商品を買ってしまうのです。

 

さらにこんなに買ったのにこの値段…と言ったところもまた魅力的に見えますよね。

こういったお客様の心理を上手に活用しているのです。

 

ですが利点はこれだけではありません。

100円といったシンプルな価格なので、商品価値と商品価格を比べてみた場合に正当な判断ができなくなってしまいます。

つまり「こんなに便利な商品なのに100円」といったことがあればその反対もないとは言い切れませんよね。

 

しかしこの価格であるからこそ、様々な商品を買ってもらうことができるのです。

 

 

まとめ

 

いかがでしょうか?

ただそれなりの価格を設定して販売するだけではいけません。

お客様に商品を買ってもらうコツは心理を理解して価格を設定することです。

さらに細かいデータや数字を入れることによってより信憑性も高まります。

 

ちなみに値下げをしない価格設定について動画にて詳しく紹介しておりますので、

こちらも合わせてご覧ください。

 

価値があるのに値下げをしていいんですか?↓

 

これらの方法を駆使してぜひ商品の価格設定をしてみてくださいね。

そうすればあなたの本当に売りたい商品を売ることができるはずです。

大切なことはお客様がどのくらいの値段なら買いたいと思うのか。

わからない場合は自分ならどんな値段だったら買いたいと思うのか。

そういったことも考えながら価格設定をすることです。

 

 

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