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顧客のニーズに応える商品開発の流れ

 2020/04/28 マーケティング
この記事は約 12 分で読めます。


 

あなたは何を根拠に商品を作っていますか?

ずばり品質の良さや価格でしょうか。

もちろんそれらも大事ですが、何よりお客様の視点に立って考えなければならないのです。

そこで今回は顧客のニーズに応える商品開発の流れを紹介していきます。

 

ちなみに、狙っている人さえ気が付かなかった”モノ”を作れば売ることは可能です。

「こんなのどうですか?」

「そうそうこれが欲しかった!」

というものであれば、あまり多くの投資をしなくても競争に勝つことができます。

 

顧客のニーズに応える商品開発の約束事

ヒト・モノ・バ(場所)で考える商品開発

リンゴに見る商品開発

全く同じ品質と価格のリンゴが2つあります。

まるでクローンリンゴです。

あなたはどちらを選びますか?

…正直なところどちらでもいいですよね。

 

ですが無農薬有機栽培というシールが貼ってあったら?

もちろん貼ってある方を選ぶのではないでしょうか?

なぜなら安心安全なものを食べたいというお客様の潜在的欲求に応えているからです。

 

ではお客様のニーズに応えるリンゴに仕上がったのはなぜでしょうか?

 

商品開発3つの仕事

1.企画…安全なリンゴを作ろう

2.設計…無農薬で作る

3.市場導入計画…シールでアピール

この3つの機能を総合した開発の活動があったからなのです。

 

カレーライスで考える開発の姿勢

 

たまたまあった食材など作り手の都合を優先したもの

→プロダクトアウトのカレーライス

 

子供たちに野菜を食べさせなきゃ…など

顧客のニーズの実現を優先した

→マーケットインのカレーライス

となります。

 

ヒト・モノ・バ(場所)で考えるマーケットインのカレーライス

ヒト(家族のために)…最近のメニュー調査、体調のチェック、好みの確認

モノ(腕を磨いて)…調理器具、調理の技術、冷蔵庫の素材確認と調達、メニューの設定と調理

バ…場所(美味しくテーブルセッティング)量の設定、メニューの予告、テーブルセッティング、食事

これらによってマーケットインのカレーライスが完成します。

 

ヒットする商品はヒト・モノ・バ(場所)の3要素を

同時並行的に研究しながら作っていきましょう。

 

ちなみに誰にでも売れるモノを作るのではなく、

ターゲットにしか売れないモノを作ることが大切なのです。

 

例)ターゲット…60代女性

特性

陶芸で食器づくり

歴史的探訪の旅が好き

子育てが終わり、時間を楽しむ生活

 

ではこのターゲットに合った商品を作るには、何を研究しなければならないでしょうか?

 

ヒト…人、場所、空間、ターゲットの属性、特性や生活を研究する

モノ…色・形・素材・性能 ターゲットの好むものを研究する

バ…宣伝・広告・販売・量 ターゲットと出会える「バ」を研究する

これらを研究することによってヒット商品が生まれます。

 

大事なことはターゲット(対象市場)に合わせた開発をすることです。

商品コンセプトづくりはユーザーベネフィットの実現ができるかにかかっています。

 

差別的優位性のある技術で提供

ユーザーベネフィットは差別的優位性のある技術で提供します。

コンセプト

経済性…価格・コストに満足しているか

流通販売性…市場競争に勝ち残れるか

生産性 自社のシーズで作れるか

使いやすさ…ターゲットの新しい生活を支援しているか

美しさ…ターゲットにとって良いデザインであるか

環境適合性…環境に対応して配慮してあるか

 

この6つを考えながら決めていかなければなりません。

条件を満たせば満たすほどヒット商品が生まれやすくなるのです。

 

時代と共に変わる「ものづくり」その進化レベルは?

1.充足…私は持っている!

2.性能向上…私のは大きくて立派

3.機能拡大…1つであれもこれもできる

4.新用途…私のライフスタイルはこう

5.ブランド・文化…モノづくりに共感・共鳴 私はこの会社が好き

といったように段階を踏んでいきます。

 

時代の変化を敏感にキャッチする

常に時代の動きに敏感になることがヒット事業や商品を開発する第一歩です。

売れている理由をいくつも上げてみてください。

ヒット事業や商品のヒット要因を分析することが大切です。

そこに会社が求めるニーズの先端が見えてきます。

それが時代の流行(ファッション)で、ヒット事業や商品の成功要因を探る大きな

ヒントを与えてくれるでしょう。

 

売れている商品の共通項が見つかったら、それがトレンドです。

 

単体でヒット商品を分析したら、次は大きな群で観察し分析してください。

その結果得られる事象が時代の動向(トレンド)で、

近未来のヒット事業や商品の予測に繋っていくのです。

それが予測出来たらヒットメーカーの仲間入りもできます。

 

商品開発の「共通手法」を考える

商品開発の方程式

商品開発の「共通手法」を考えるというのは、多様な商品開発の専門家が

協力して売れる商品を作るということです。

いわば商品開発は全組織にわたる総合事業なのです。

 

ヒト(顧客)の要素はマーケッター

モノ(技術製品)の要素はデザイナーとエンジニア

バ(流通販売)の要素はマーチャンダイザー

→開発はそんなプロたちが協力して成し得る仕事です。

 

【ヒット商品が誕生する方程式】

「3×4プログラム」を商品開発のOSとして捉えると

(3×4=12)

 

3つの開発要素を

人(生活要素)マーケティング起点

モノ(技術製品要素)デザイン・テクノロジー起点

バ(流通販売要素)マーチャンダイジング起点

4つのステップで

環境分析、商品販売計画、商品企画、商品開発

12ブロックの仕事をする

 

細かく言うと

STEP1・・・企業環境分析段階

ブロック1…社会環境分析

ブロック2…社内環境分析

ブロック3…業界・市場環境分析

 

STEP2・・・商品開発計画段階

ブロック4…生活者(顧客)のニーズ把握

ブロック5…自社シーズの応用と展開

ブロック6…市場でのニーズの確認

 

STEP3・・・商品企画段階

ブロック7…顧客立場からのアイデア展開

ブロック8…製品機能からのアイデア展開

ブロック9…市場要素からのアイデア展開

STEP4・・・開発段階

ブロック10…商品デザイン

ブロック11…商品設計

ブロック12…市場導入計画

マクロ的要素をミクロの要素へ段階的にまとめる

 

ヒット商品開発手法の基礎

企業環境分析段階

自社を取り巻く環境を知って有利な開発分野を設定。

(独自の新しい生活を創造するツールの分野を探す)

自社の強みを生かした開発方針を設定しましょう。

 

社会環境分析の切り口と考える視点

政治…法律、予算、政府や関連団体の動向

経済…景気、産業構造、価格動向、金利、為替

技術…技術革新、技術ライフサイクル、特許、実用新案、商標、代替技術

社会・文化…ライフスタイル、世論、価値観、風俗習慣、教育、宗教

自然環境…天然資源、エネルギー、行政などの規制

人口…総人口、出生率、地域分布、年齢

 

トレンドをつかむことで有利な波に乗ることができます。

 

業界市場分析

業界市場分析とは自分たちが戦う場所のこと。

今のトレンドは何かを知り、そこから流行りの波に乗ることが大切になります。

(市場規模の出し方)

1.市場を大きくとらえる

2.市場を細分化してターゲット市場を決める

3.ターゲット市場の存在数を調べる(設定する)

4.ターゲット市場の顧客の単価を設定する

5.市場存在数×単価=市場金額

→要素を分解して市場規模を推定しましょう。

 

社内環境分析

社内環境とは自社の経営資源とそこから作り上げられる商品及び4Pのこと。

分析項目

人・物・金・技術・情報の強みと弱みを分析します。

そこから得られた知見は何で、伸ばすべき可能性がどこなのかを導き出すことが大切です。

 

ちなみに売れる商品のポイントについて動画にて詳しく紹介しておりますので、

こちらをご覧ください。

 

売れる商品に必要なのはこれだ↓

 

ターゲットの決定と調査方法

【ターゲットを設定して仮説(ペルソナ)を作る】

ターゲットにする人物の架空の設定です。

年齢性別、職業、年収、趣味などを具体的に設定しします。

そして、その設定に適した商品を考えだすのです。

 

例)38歳・女性

夫・子供2人

持ち家

年収300万円

・保険代理業で独立

・リビングの中のSOHO(パソコンやインターネットを活用して、自宅など小規模のオフィスで仕事をする形態)

・自然派で安らぎも欲しい

・子供に邪魔されたくない

趣味 ガーデニング

 

ここから販売すべき商品はどんなものなのかを考えます。

 

トピックから主婦の快適なホームオフィス

・集中できる空間にしたい

・仕事道具をまとめて収納したい

・疲れたら気分転換できるようにしたい etc…

 

この人はどんな欲求を持っているのかを創造します。

まずは明確な意思を持っているものをグループ分けしましょう。(似たようなもので)

 

そこから大まかにまとめた意思をグループに1つずつ出してみましょう。

ここでまとめたものからどんなものを作ればいいのかを考えるのです。

 

開発テーマを見つける

ヒト

・生活者(顧客)ニーズの把握

・生活者や顧客の潜在的欲求を発見する

・説を元にターゲットの意見をインタビュー方式などで確認・発見する

 

どんな人がどんな欲求を抱えているのかを考えます。

また、なぜその欲求を持っているのかということを追求していきます。

 

モノ

・自社シーズの応用と展開

・生活者の欲求を満足させる社内シーズを考える

・ホームオフィスツールの商品化を実現する自社シーズの応用と展開をする

今あなたが販売しているモノを少し応用し、客のニーズに応えることができないかを探っていきます。

さらに、客様が今抱えている悩みをどうすれば改善していくことができるのかを考えましょう。

大切なことはお客様の問題を解決し、ニーズに応えることです。

 

・市場ニーズの把握

・生活者の欲求を市場で確認しよう

・流通現場でホームオフィスツールの市場性を確認する(バーチャルカタログ)

あなたがいくらいいモノを作っても、販売する場所が悪ければ売れないのです。

ですので、どこで販売すればあなたのターゲットとなる人が商品を買ってくれるのかを知ることが大切です。

 

定量調査と定性調査

 

調査には大きく分けて2つあります。

 

定量調査

調査対象者に質問して得た回答を元に

→数量的にデータを収集・分析する方法

 

定性調査

数値ではとらえにくい調査対象者の心理や価値観などについて

→質的な(言葉)でデータを収集・分析する方法

 

定量調査の種類

面接・電話・郵送・FAX・インターネット

※インターネットの場合はなりすましに注意しましょう

 

狙いを定めて直接聞く

KJ法などで行う。(1つの紙などにデータを書いてグループにまとめて図解し、文章にしていく流れ)

グループインタビューは、加している人たちで話が盛り上がったら成功です。

 

ただし調査するなら自分の仮設で調査しましょう。

仮説がなければ、お客様も答えようがありません。

 

アンケート調査の流れ

アンケート調査は事前の準備が鍵となります。

ですのでこの流れをしっかり覚えておきましょう。

 

1.企画・設計

そもそも目的は?

設問に無理はないか?

多すぎないか?

2.対象抽出

狙っている属性であるか?

数は実証に耐えうる数か?

3.実査(フィールドワーク)

本当に行けるかプリテストしたか?

検証に耐えうる人数を集めたか?

4.集計・解析

有意差検定をしたか?(有意か?)

5.分析・報告

※回答者がめんどくさいと思わないようにする

 

フィールド調査の流れ

社内、机上だけでは市場のニーズは把握できません。

ですので積極的にフィールド調査に出ることが大切です。

 

【調査の手順】

調査目的の明確化

調査事項を明確化

例)

・マーケット特性(ターゲット、エリア特徴、ショップ特徴など)

・商品構成

・宣伝告知販売の方法

調査先を決める

調査する (内で撮影、メモは無理なのでボイスレコーダーでつぶやき録音)

得られた知見を活かす

 

この流れを行っていくことで、より良い調査結果を得ることができます。

 

まとめ

いかがでしょうか?

ヒット商品を作るにはお客様のニーズに応え、手順に沿った流れで作っていかなければなりません。

ただ自分が良いと思ったものを売るだけではいけないのです。

お客さまがどんなことを解決したいと思っているのかを考えてみてください。

そうすればあなたの商品は必ず売れるはずです。

これらの流れを実行し、売れるモノを作っていきましょう。

 

 

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